昨日夕方と夜に、醍醐桜保存会主催の「台湾·能登地震復興祈願」演奏会で演奏しました。
一昨日から昨日の昼まで大雨と大風でしたが、演奏予定時間の17時には晴れて、桜も満開でした。
ライトアップの夜中でも弾きましたが、気温5度。
日本と台湾と世界の平和を願って演奏させて頂きました。
この醍醐桜での「台湾·能登震災復興祈願コンサート」の内容を、台湾の大手ネットニュース「三立新聞」を始め、いくつかのメディアが報道しました。
日本からの地震への支援を、募金以外の目に見える形で示すには何が良いのかを考え、20年来親戚付き合い同然になった、醍醐桜の地元の方々の賛同と多大なご協力を得て、わずか3日の準備で先日の祈願演奏を行うことができました。
能登の被災された方々も含めて少しでも支援のメッセージが届けられれば嬉しいです。
演奏では、3曲を選びました。
1.カタロニア民謡の「鳥の歌」は世界の平和を願って、
2.美智子上皇后さまの「ねむの木の子守り歌」は能登の方々へ、
3.「望你早帰」は台湾の方々へ捧げるために演奏しました。
「望你早帰」は「あなたの帰りを待ちわびる」という意味です。台湾人なら、誰でも知っている、日本の「宵待ち草」のような古典名歌です。
この曲を選んだ意図は、次の2点です。
1、哀愁を帯びた曲調は、台湾人が辿った苦難の歴史の記憶を呼びさまし、耐えがたきを耐え、辛苦困難を厭わず前進する台湾人の姿も通奏低音で鳴り響いている曲なので、今の花蓮大震災への被災者たちへのエールにと選びました。
2、日本の方がこの曲を聞いたら、ふと日本の大正、昭和時代の歌かと聞きまがうくらい似ていると思うはずです。そこから、実は日本と台湾は已に100年以上前から深い繋がりを持っていたという歴史にも思い至って欲しいという思いからの選曲です。
なぜ醍醐桜の下で演奏する事を考えたかは、多くの先人のサポートと思いのおかげで、千年来、毎年若葉から紅葉、落葉、冬の厳しさを耐えて、花を咲かせて来た、まさに再生のシンボルだからです。
その上、これ程ピュアで穢れのない存在は日本広しと言えども、醍醐桜しかないと私は思っているからです。