今日は美智子上皇后さまの88歳のお誕生日です。
末永いご健康とお幸せを心よりお祈り申し上げます。
昨日も民間人として皇室に嫁がれての苦悩を生々しく報道した記事がありましたが、93年頃、美智子さまがバッシングによって声を失われた時に、小さい時に読んだ新美南吉の「でんでんむし」によって救われたという話を何人もの知人が公に伝えて来ました。
でんでんむしは方々の仲間を訪ね聞いて、世の中のすべてのでんでんむしはみんな背中に悲しみを背負って生きているのだと知り、納得し、嘆くのをやめた、という童話です。
美智子さまがどれだけ孤立無援で、数々のお辛い事がおありだったかと、全ての人の胸に突き刺さるエピソードです。
それでも小さい時に読んだこの童話を思い出して救われた、良かったと、すべての方が美談として、そこで終止符を打ってます。
ただ、私はでんでん虫の考えには賛同しません。
人間の悲しみは自分が作り出したのではなく、背負わされた事の方がほとんどだと思いますが、その悲しみ、苦しみは、自分で抱えて、納得するだけでは解決や軽減しないのだと私は思います。
悲しみを少しでも減らすには、その悲しみの原因をまずは考え、突き止め、その解決法を研究し、その上で、他の人の共感と助けを得て、癒されて行くものだと思っております。
他の人や民族の悲しみを見てみぬふりをするのが世の不幸を生む始まりだと思います。
人間は人間によってしか癒されないし、救われないと私は思っております。